2016年03月15日

自我自賛

今年の春大学を卒業する娘と大学に入学する末息子と3人で、スペイン、バルセロナに家族旅行に来ている。娘とはヨーロッパ旅行以来10年ぶり、息子とはアジアの貧しさを肌身で感じるフィリピン以来4年ぶりの海外旅行である。


子ども達には、彼ら自身が大変だった時期に、食事も作れず、苦労を大変かけた一年であった詫びの気持ちもあった。

公用ではなかなか搭乗出来ない、世界一と称されるエミレーツに乗り、ドバイ経由バルセロナに19時間かけて、漸く到着した。


一番嬉しかったのは、彼らの成長ぶりであった。持病の腰痛で両足に電気がとおるように痺れ、もつれ、よろける足では、スーツケースは重く大きなものは持てない。

それを見越すように、息子は、自分の洗濯物を最小限にとどめるために、自分で用意した圧縮袋、自分のを出来る限り、コンパクトにして、私の私物を持ってくれるという。


私が出張や時間に追われ、食事も作れず、充分にお金を渡してない時、彼は、全国チエーンのとんかつ屋でバイトし、食料を確保、それが出来ない予備校時代は、お代わりのご飯タダという店で、朝昼兼用の時間に行き、腹を満たしていたという。

知らない、事実を、この旅で知り、頭が下がる思いになる。


春からは難関とも言われる、薬学専門のH大学で勉強し、ひきこもりを含め、難病で悩む人々の薬を開発したいと意気込んでいる。優しさが自慢の息子である。英語の苦手な私より、完全に彼の方が優れている。どこで、いつ身に着けたか謎である。


娘は、高校時代からライフル射撃に没頭し、六大学のH大学に入学し、大学リーグの2部から1部に昇格させ、4年時には、インカレで日本一に輝いたが自分では自慢しない。

本人の目指すところはオリンピックであるが、日本で産業界はアマチアを支援する企業は少ない、さらに、日本ではマイナーなライフルなんて、目もくれない。

娘は運動選手の特別枠でなく、大手生保会社に総合職で働くことになったが、オリンピック目指し、なんとか、親父としては支援して行きたいと考えている。


そんな、彼女、高校時代、その道では有名な顧問から、部活を休み、叱責を受けたことがある。顧問から、このままでは遊びに走り、不登校なる恐れがあると、いう丁重な手紙を頂き、娘に問うと、指導上の問題から部活に出ない子の相談に応じていたという。

その話を聞き、顧問と大喧嘩をしたことが懐かしく思い出される。


我が家の教育方針は3つ

実学に学ぶ(丸暗記など、嘘学は捨て、自分で考える能力を身につける)

自我自習(自分で考え、自分で学ぶ、他者に頼らない)

他人の痛みや苦しみを理解する。それらのことは無論本人の能力に応じてである。そして、親は徹底的に子どもを信じ、子どもを認める努力をしなければならない。


それらは人間関係の土台を形成すると、私は考えているからである。子どもの不満は洗濯、食事作り、相談でカバーしてきたつもりである。


自我自賛、子どものことを褒めたことは、初めてである。

この子ら以外にも、ふたりの上の子らも、人間的に私より人に優しい子になってくれている。

ありがとう、子ども達よ!


今夜帰国、バルセロナで書いたものをUPしました。


posted by 牟田武生 at 23:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月02日

素敵なこと

突然、福島県の現地事務局から分科会のコーディネーターをお願され、22728日、福島市で開かれた、他団体主催の不登校・ひきこもりの自立支援を行う支援者の全国大会に行って来た。

今年で11回目、全国から500600人の方々が集まっていた。


時代の流れでもあるが、支援者と被支援者という壁がなくなりつつある。

すなわち、被支援者がいつの間にか、支援者になるという現象が全国各地で散見出来るからである。そのような方がシンポのパネリストとなって、自分らの活動を堂々と述べている。


皆若い、1980年生まれ、現在35歳前後の方が多い。思春期、不登校になり、学校の教師やスクールカウンセラーから不適切な対応をされ、人間不信に陥り、長期に及ぶひきこもりを経験した方が多い。


自分の受けた辛い経験を生かして、悩み、苦しんでいる不登校やひきこもりの子どもや若者の救いの場になればという思いで”居場所”作りから初めている。


居場所を作ってみると、こんな思いをしているのは、自分だけでない、同じような仲間が自分達が暮らしている街にも地域にもいることがわかり、話を交わしている間に、共通する悩みが多く、不安が安心に変わり、さらに、情報交換を進めて行くうちに、自分がやりたい事や”仕事”が見えて来たという。


”仕事”といっても、就職するとかバイトするとかではなく、自分で”仕事を興すこと”に繋がり、人とひともつながっていった。


小集団になっても、参加はいつも自由であり、何事も上位下脱ではなく、皆が納得するまで話し合い、基本は全員一致が原則。


そんな理想的な元ひきこもりの人達のグループが全国に出来始めた。その土台になったのが日本財団の助成で全国各地で行われた「ひきこもり大学」だった。


ネットでの告知、ネットでのつながりがリアルの社会でのつながりに発展し、ひきこもりからの脱出・自活に向けての活動と現在ひきこもっているひとへの支援が行われ始めた。


素敵なことですね!そんな若者をみんなで応援しましょう。


posted by 牟田武生 at 13:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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